クラウンの歴史
当時のクラウンが名乗っていたブランド名はトヨタではなく「トヨペット」です。トヨペットは当時のトヨタが小型車ジャンル向けに使っていたブランド名で、小型セダンの『コロナ』など他の車種でも使用されていました。
デザインは、アメリカの自動車メーカーが市販していた車種をお手本としつつもトヨタ社内で施されたものです。現代では珍しい『観音開き』のリアドアを取り入れたことで、後部座席への乗り降りがしやすいように作られています。
初代よりもボディサイズがひと回り大きくなり、「5ナンバー」サイズの限界まで広げられています。「X型フレーム」と呼ばれる構造を取り入れたワイド&ローなエクステリアデザインにより、のちのクラウンが高級路線を歩んでいく原点となりました。フロントグリルに備わった『王冠』のエンブレムは、11代目・S170系まで継続使用されています。
メカニズム面では、「トヨグライド」と呼ばれるAT(オートマチックトランスミッション)を本格的に採用。現在の電子制御ATに繋がるトランスミッションが誕生しました。
高速道路や長距離移動でもゆとりをもって走れるセダンをテーマに開発されています。当時のクラウンはタクシーや法人向けの印象が強かったため、個人オーナーにも受け入れられるエクステリアデザインとなりました。
メカニズム面では、2代目・S40系で採用された「X型フレーム」を止め、新たに「ペリメーターフレーム」を採用。
フロアを低く抑えて軽量な設計としつつも、走行時の耐久性を高まるため随所に補強材が取り入れられています。
4代目クラウン 1971-1974
S60系/S70系では、ブランド名がトヨペットから「トヨタ」に差し代わり、心機一転生まれ変わったのが特徴です。
空力性能を意識した「スピンドルシェイプ」と呼ばれるエクステリアデザインを採用。
当時は角のついたボディを取り入れているモデルが多かった時代で、各所に丸みを帯びさせたフォルムは一線を画していました。
5代目クラウン 1974-1979
エクステリアは、4代目・S60系/S70系の「スピンドルシェイプ」から一転、再びオーソドックスなデザインに戻されています。新たに4ドアハードトップ仕様のボディラインアップを追加したほか、S80系/S90系/S100系以降のモデルで定番グレードとなる「ロイヤルサルーン」が追加されているのが特徴です。
6代目クラウン 1979-1983
5代目・S80系/S90系/S100系のオーソドックスなエクステリアデザインからキープコンセプトとなり、重厚で高級感を備えたフロントマスクが特徴のシャープな印象となりました。
ボディラインナップは4ドアセダンを中心に、2ドア/4ドアのハードトップとステーションワゴンを揃えて、ユーザーへ多彩な選択肢を提供しています。
戦後から高度経済成長期の間に初代が誕生し、日本国民から憧れの車と親しまれてきたことから、「いつかはクラウン」とのキャッチコピーを生み出したモデルとなります。
このモデルから2ドアハードトップがラインナップから外れています。4ドアハードトップや4ドアセダン、ステーションワゴンのボディが用意されているのが特徴です。
8代目・S130系は1987(昭和62)年に登場し、昭和の年号で最後のモデルチェンジとなったモデルです。
このモデルでは、4ドアハードトップが個人オーナーにより人気を集めます。3,000㏄の大排気量モデルは、全幅が1,745㎜となり3ナンバーボディとなり、高級感が高まったのは注目したいポイントです。
ボディサイズの拡大に加え、先進技術を採用していたのもクラウンならでは。インパネには「エレクトロマルチビジョン」と呼ばれる、現状のカーナビ技術に繋がる機能を搭載。車の状態をチェックできるほか、テレビの視聴やナビゲーション機能を使えるようにしてドライバーや乗る人を快適にできる装備が採用されていました。
9代目・S140系は、元号が平成切り替わって最初のクラウンとなり、1991(平成3)年に誕生しているモデルです。
9代目からは、4ドアセダンとステーションワゴンを切り離して、4ドアハードトップのみフルモデルチェンジが行われています。その4ドアハードトップも、ロイヤルに加えて「マジェスタ」と呼ばれる上級シリーズが加わり、ラインナップを拡充しました。
マジェスタには新たに開発された「モノコックボディ」構造を取り入れたのに対し、ロイヤルシリーズは引き続きペリメーターフレームが採用されたのも注目したいポイントです。
記念すべき10代目のクラウンとなるS150系は、1995(平成7)年に登場しています。
S150系の4ドアハードトップは、過去のクラウンとは一線を画し、長らく使用してきたペリメーターフレームに代えてモノコックボディ構造となりました。
と同時に、4ドアハードトップのボディ形状はこのS150系が最後のモデルです。ボディサイズを拡大させつつも、100㎏以上も車両重量を軽くするのに成功し、無駄を削ぎ落としたボディとなっています。
S170系の4ドアハードトップは、オーソドックスなフレーム付きの乗降用ドアを採用し始めた最初のモデルとなります。衝突安全性能を高めるための新設計で、ボディ強度が高まったのに加えて走りも質感も向上しました。
また、若年層向けのシリーズとして「アスリート」をラインナップに追加したのもS170系からです。クラウンの高級な雰囲気を保ちつつも、専用のエアロパーツとサスペンションを与えて、スポーティーな走りを楽しめる車に仕上げています。特に、最高出力280馬力を実現した2,500㏄「1JZ-GTE」型ターボエンジンを搭載したグレード「アスリートV」は当時の高級車では珍しいハイパフォーマンスモデルです。
21世紀に突入してから初めてのモデルチェンジで、「ゼロクラウン」のキャッチコピーを前面に打つ出して新時代を予感させるモデルとなりました。
歴代モデルで採用されていた直列6気筒エンジンに代え新たにV型6気筒エンジンを搭載したほか、プラットフォームとサスペンションを一新。車体の軽量化を推し進め、走行性能が向上しました。
シリーズラインナップはS170系に引き続き、ロイヤルとアスリート、マジェスタの3種類で構成されています。
モデル中期では、アスリートに直噴システム「D-4S」を取り入れた3,500㏄V型6気筒エンジンを採用したグレードが追加されているのも、ゼロクラウンで注目したいポイントです。
アスリートシリーズがよりスポーティさに磨きをかけた一方、同じボディを採用するロイヤルシリーズもスポーティな印象を感じさせるボディデザインとなりました。フロントグリルやエクステリア各所は落ち着いた雰囲気をもちつつも、ボディサイド上部に加えたキャラクターラインはシャープな走りを予感させる印象を持たせています。
そして、S200系では、トヨタが得意とする「ハイブリッド」を新たにラインナップへ追加。3,500㏄のガソリンエンジンにハイブリッドシステムを合わせています。
個人ユーザーだけでなく、今も現役でパトカーや公用車でも活躍しています。
ロイヤル、アスリートのシリーズ構成を継続し、加えてハイブリッド仕様も用意していました。ともに、フロントマスクのデザインでグリル部分の面積を多くとり、シャープな顔つきが施されています。
エンジンバリエーションが整理され、3,000㏄の廃止により2,500および3,500㏄のV型6気筒仕様の2種類に絞られました。加えて、ハイブリット仕様に使われるエンジンは3,500㏄から2,500㏄にダウンサイジングし、燃費性能を大幅に向上させています。
S220系では、トヨタの車づくりを体現している「TNGA」(Toyota New Global Architecture)を取り入れたGA-Lプラットフォームを採用。エクステリアは、ハードトップ形状からクーペを思わせるデザインに変貌し、若年層から人気を誇るべくスポーティーな印象を感じ取れます。
2,000㏄の直列4気筒ターボエンジン以外のラインナップは駆動用モーターを備えたハイブリッド仕様となり、環境性能を意識しているのが特徴です。
また、S220系は車載専用通信機(DCM)を搭載し、「コネクテッドカー」として注目されています。
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徳島トヨタ オートモール店には、真っ黄色の初代クラウンが展示されています💛
2014年に、当社創立70周年の記念として入手したものです🔥
20年前に、ムーンアイズが改造。(自動車パーツ・用品メーカーブランド)
きちんと走り、かつ快適なクルーズができるというコンセプトのもと、外装はイエローペイントを施し、足回りやエンジンを変更🙌
エンジンは、V8・5700㏄のシボレーエンジンを搭載しています!
徳島トヨタ オートモール店にて展示中▼
https://www.t-tokushima.jp/store/store_15_15
ぜひ、ご覧くださいませ!