TAKUMI PROJECT
メグミフーズの栗甘露煮

製造量日本一を誇る栗甘露煮
阿南市新野町の長閑な里山に、今回の目的地「メグミフーズ」さんの工場はあった。敷地総面積1万坪、従業員数170名。いつもながらユルい姿勢の取材スタッフ陣は、まずその規模の大きさに度肝を抜かれた。知ってか知らずか、社長の神原輝福さん、営業の神原祥子さん親子が、やさしい笑顔で出迎えてくれた。
「弊社は昭和34年の設立で、食品の缶詰・びん詰め等の専門メーカーとして、大手食品メーカーや飲食チェーン店などに商品を卸しています。なかでも、栗甘露煮の製造量はおかげさまで日本一です」と祥子さん。その量、なんと年間1200~1500トン!
「そのうち、国産の栗は400~500トンで、残りは中国・韓国から仕入れています。商社を通さずに、直接現地に行って山ごと買い付けしています」と神原社長。国産栗は、生産地が熊本 県・茨城県・愛媛県に限られており、また台風など気候によって供給量が左右され、仕入れ価格は海外産に比べると2倍以上になるのだそう。
「国産栗は風味もよく、人気があって需要も高いのですが、なにせ生産量が限られています。徹底した品質チェック体制のもと、中国産・韓国産をうまく取り入れることが、取引先への安定供給には欠かせません。あと、製造方法においても、硬度・糖度・サイズなどを用途に合わせて柔軟に変えて、個別対応していることも弊社の強みかと思います」。
「弊社は昭和34年の設立で、食品の缶詰・びん詰め等の専門メーカーとして、大手食品メーカーや飲食チェーン店などに商品を卸しています。なかでも、栗甘露煮の製造量はおかげさまで日本一です」と祥子さん。その量、なんと年間1200~1500トン!
「そのうち、国産の栗は400~500トンで、残りは中国・韓国から仕入れています。商社を通さずに、直接現地に行って山ごと買い付けしています」と神原社長。国産栗は、生産地が熊本 県・茨城県・愛媛県に限られており、また台風など気候によって供給量が左右され、仕入れ価格は海外産に比べると2倍以上になるのだそう。
「国産栗は風味もよく、人気があって需要も高いのですが、なにせ生産量が限られています。徹底した品質チェック体制のもと、中国産・韓国産をうまく取り入れることが、取引先への安定供給には欠かせません。あと、製造方法においても、硬度・糖度・サイズなどを用途に合わせて柔軟に変えて、個別対応していることも弊社の強みかと思います」。

大手企業も納得の徹底した品質管理体制
栗甘露煮を試食させていただいた。一つひとつ丁寧に渋皮をカットされたカタチの良い栗は、口に入れるとほんのりと甘く柔らかい食感で、栗特有の風味が口中にひろがった・・・。うーん、おいしい!
「渋皮をカットする作業は、今でも手作業なんですね。栗独特のカタチを残しながら、きれいに皮を取り除く工程は、なかなか機械化できません」と神原社長。なるほど、言われてみれば機械だとまん丸になりそうで、栗らしさが損なわれる気がする。
「栗のサイズは14種類ほどありまして、大容量から少量までお客様のご要望に応じて幅広く対応させていただいています。また、渋皮付きやペーストでの納品も承っています」と祥子さん。取引先の大手企業は工場の品質管理体制も厳しくチェックするそうだが、メグミフーズさ んはISO22000(食品安全マネジメントに関する国際規格)、HACCP(衛生管理の国際的な手法)を取得するなど、彼らが求める高い基準も満たし続けている。
「渋皮をカットする作業は、今でも手作業なんですね。栗独特のカタチを残しながら、きれいに皮を取り除く工程は、なかなか機械化できません」と神原社長。なるほど、言われてみれば機械だとまん丸になりそうで、栗らしさが損なわれる気がする。
「栗のサイズは14種類ほどありまして、大容量から少量までお客様のご要望に応じて幅広く対応させていただいています。また、渋皮付きやペーストでの納品も承っています」と祥子さん。取引先の大手企業は工場の品質管理体制も厳しくチェックするそうだが、メグミフーズさ んはISO22000(食品安全マネジメントに関する国際規格)、HACCP(衛生管理の国際的な手法)を取得するなど、彼らが求める高い基準も満たし続けている。

次にモンブランを食べる時、思い出す会社
最後に、今後の展望について神原社長にお話を伺った。
「安定供給を行うための原料確保、また品質やおいしさを追求し続けることは今後とも大切で す。また、環境面への配慮という観点では、工場排水等を利用したバイオマス発電を2020年より開始しました。徹底的に濾過し綺麗になった水を川に放流するとともに、自社で電気を生み出しています。ゆくゆくは太陽光発電と組み合わせ、CO₂排出ゼロの工場になることをめざしています」。SDGsへの取り組みが、企業の大きな命題となっている今、すでにここまで取り組んでいる会社が徳島にあったとは!・・・である。さらに、社長は続ける。
「あとは、日本全体に拡がっている人手不足問題。弊社のような地方企業はさらに深刻で、海外から技能実習生も多く採用していますが、従業員の皆さんが働きやすい環境づくり、個々人のワークライフバランスを重視した就労環境を恒常的に高めていくことも、経営者の重要なミッションだと捉えています」。
メグミフーズさんは、主力の栗以外にも筍、黒豆、金柑、さつまいもなど多くの食品を取り扱っている。私たちが日常的に利用する、コンビニやファミレス、スイーツショップなどで、実はこれまでに幾度となくメグミフーズさんの製品に出会っていたのだと思う。何気ない日々の食を、影ながら支え続けてこられた会社が、こんなにも身近な場所にあり、不断の努力を重ねていることを知り、取材スタッフ一同、ただただ頭が下がる思いだった。
こんど大好物のモンブランを食べる時は、まずはメグミフーズさんのことを思い出し、感謝しながら味わいたいと思った次第である。
「安定供給を行うための原料確保、また品質やおいしさを追求し続けることは今後とも大切で す。また、環境面への配慮という観点では、工場排水等を利用したバイオマス発電を2020年より開始しました。徹底的に濾過し綺麗になった水を川に放流するとともに、自社で電気を生み出しています。ゆくゆくは太陽光発電と組み合わせ、CO₂排出ゼロの工場になることをめざしています」。SDGsへの取り組みが、企業の大きな命題となっている今、すでにここまで取り組んでいる会社が徳島にあったとは!・・・である。さらに、社長は続ける。
「あとは、日本全体に拡がっている人手不足問題。弊社のような地方企業はさらに深刻で、海外から技能実習生も多く採用していますが、従業員の皆さんが働きやすい環境づくり、個々人のワークライフバランスを重視した就労環境を恒常的に高めていくことも、経営者の重要なミッションだと捉えています」。
メグミフーズさんは、主力の栗以外にも筍、黒豆、金柑、さつまいもなど多くの食品を取り扱っている。私たちが日常的に利用する、コンビニやファミレス、スイーツショップなどで、実はこれまでに幾度となくメグミフーズさんの製品に出会っていたのだと思う。何気ない日々の食を、影ながら支え続けてこられた会社が、こんなにも身近な場所にあり、不断の努力を重ねていることを知り、取材スタッフ一同、ただただ頭が下がる思いだった。
こんど大好物のモンブランを食べる時は、まずはメグミフーズさんのことを思い出し、感謝しながら味わいたいと思った次第である。

メグミフーズ
住所:阿南市新野町北宮の久保30
TAKUMI PROJECT
